
危ない?つらい?日本語学校の現状
ぼくは現在一つ目の日本語学校を5ヶ月で辞め、今年から正式に二つ目の日本語学校で非常勤講師として働いています。そのかたわらitalkiでオンラインレッスンもしています。
開業届も出したので、念願のフリーランス日本語教師と言えるのかな。まだ日本語教師一年目ですが、常勤・非常勤・オンラインとかなりの経験を積めているのではないかと思います。
そんな日本語学校を辞めた経験話が誰かのお力になれればと思い、ここで共有していきたいと思います。(2022.2.5)
研修なし、正式採用前に無給の授業
実を言うと、最初の常勤で勤めた学校はブラ◯クでした。。。
未経験だったけど、模擬授業で採用認めてもらえて、めちゃくちゃ嬉しかったし、その時対応してくれた先生たち良い人で、この人達がいるならやっていけると思ってました。通勤片道約2時間(朝)でもやってやる!と思ったんです。
しかし、、、その先生たちは他のグループ校に異動が決まってた〜という。。。
まあね、残された人たちがそう悪い人たちではないと思ってたし、そんなことでグチグチ言ってんじゃねえというのもわかる。そこについてはただの不運でした。
これは2校経験しているから比較ができるのですが、この初めの学校は、まず研修がなかったです。正式採用(給与が発生する)の前に、他の先生の授業見学が数回あって、そのあとはいきなり見よう見まねで授業でした。まあ経験だと思ってやったし、学生もいい人達だったから良かったけど、3日やって、それが無給だし、交通費も出ませんでした。
何事も経験、経験。。
未経験でもいきなり担任にされる
5月になると、ぼくより2ヶ月前に入ってきた男の担任の先生が辞めることとなりました。その男の先生は、報告することをよく忘れたり、学生からもあまり評判が良くなく、人はいいけど、確かに不器用な人でした。
しかしそれ以上に、残りの女性職員のあたりが強すぎて、いじめのようなやりとりは見ていて気持ち悪かったし辞めたほうが本人のためと思いました。
そして、彼が辞めた後、あろうことか日本語教師なりたてほやほや未経験選手であるぼくに担任が回ってくるのです。そう、日本語教師歴1ヶ月半のこのぼくに。
何事も経験なのだ。。
でも正直、クラスの学生のことが好きだったし、担任やるなら彼らがいいなぁと思ってましたので、楽しかった面もありました。いや楽しかったんですよ。
ですが、生徒指導や進路相談、HRなどなど担任の業務量が想像以上でした。日本語学校だけでなく、日本の教員の方々は日々こんな風な仕事をしてるのか、、ぬおおおお、と。
事務職員が仕事を教務に押しつけてくる
これだけならまだ耐えられますが、それ以外の事務もあったのです。ここの学校は、事務の職員がいるにもかかわらず、教務も事務を兼任するしかないところでした(確かに面接の時言われたけども)。
その事務仕事は気づいた人がやるみたいな、本当に高コンテクストJAPANのいい見本で、察しなければならない嫌な文化がその職場には根付いていました。ぼくは気づけば寮の契約更新事務手続きをやってました。下っ端だしね、、、
人格を変えてまで怒るしかない
担任の仕事で嫌だったのが、生徒指導でした。
学生がやらかした時に、当然きつく怒るしかないのですが、時折、朝顔に水をやり忘れたとか、そんなことで?ってことにも怒るしかありませんでした。しかもそれをどういうわけか担任がやるしかなく、他の職員がいる中で仮面を被って怒るのです。本当に人格変わるくらい頑張らなければなりませんでした。結構なストレスでした。
監視カメラが教室についている学校はやばい
次は、ブラ○クな学校かどうか見極めるポイント第一位です。
教室に監視カメラがついている、です。何かあった時のために録画した映像を見るならわかりますが、職員室で常時NOW ON AIRですよ。学生だけじゃなく、教師も映っています。見られてるんですよ、暇なとき職員に。学生が寝てるとか、携帯見てるとか、遅刻だと、休みだとか。それはその時の先生にまかせてよくないですか?全然、のびのび授業できませんでした。
職員室に戻ると「先生、机間巡視してましたか?あの子はどうして途中で出てったんですか?携帯注意しましたか?」おい、見てたんかい。監視社会ですよ。本当に授業すら嫌でした。
こころの健康第一に。危ないと感じたら逃げよう
担任業務や事務で授業準備が追いつかないときは、早いときは朝5時に家を出て、職員が誰もいないうちに準備したりしました。
7月に学生がかなりのことをやらかしてしまい、その対応策を考えながら、主任の強制授業見学(見られる方)が4週続き、夏休みの進路相談のスケジュールを組んでいた時がピークでした。通勤は相変わらず往復4時間弱。担任手当もないし、一人だけ激務でした。
メンタル強いと思っていた僕でしたが、徐々に押しつぶされていくことがわかりました。
逃げよう。
本当は3月に今の学生と卒業して辞めるのが彼らのためだし、筋だろうと思っていましたが、自身の心の健康を選びました。
おかしすぎる、この学校。。。(と古株の職員さんたち)
そんなわけで9月頭で退職しました。
すべてを糧に。次のステップへ
ただ今となっては、決して悪いことだけでなかったと思っています。約半年だけでしたが、授業のやり方とか担任とかわずかながら経験できたことが、オンラインレッスンにも次の学校の授業にも非常に役に立っています。
学生からはたまに連絡きます。「専門学校受かりました」とか「N3合格しました」とか。初めて担任を受け持ったクラスだったし、ぼくは学生とは本気で向い合っていたので、関係が築けて良かったです。
一つだけ言えることは、あの時辞める決断した自分神!ってことですね。
やばいと思ったら、早めに逃げましょう。
コロナ禍で就職も大変な日本語教育業界ですが、焦らずにちゃんとしたところに勤めましょう。特にずっと残っている求人は疑ったほうがいいです。
未経験の方は非常勤から始めることをお勧めします。授業の仕方や授業準備にまずは慣れた方がいいです。研修もしっかりやってくれる学校に出会えるといいですね。