
地方公務員の有給休暇について
公務員はカレンダー通りに働きます。
ですから、土日祝が基本的にはお休みです。
公務員のメリットの一つである「有給休暇」を上手に使いこなせるように説明していきます。
地方公務員の休暇の種類は?
公務員の年間通しての有給休暇は、以下の2つがあります。
・年次休暇(年休)
・夏季休暇(夏休)
この2つとは別に「特別休暇」もあります。
・忌引休暇
・育児休暇
・結婚休暇
・産前・産後休暇 など
「特別休暇」は名前のとおりのイベントが発生したときではないと取得できません。しかし、いつ自分の身に起こるかわからないことなので、有給の種類は把握しておくのが良いでしょう。
上記はどれも「有給休暇」なのですが、俗に言う「有給」とは「年次休暇(年休)」を指して言うことがほとんどです。今回はこの狭義の意味での「有給」制度について説明していきます。
有給休暇の付与日数は?一年目は何日もらえる?
有給休暇の付与日数は毎年最大20日です。一年目は15日。
残った有給は翌年に繰り越しできます。
繰り越しできますが、保持できるのは40日までです。
たとえば、新規採用の場合
(1年目)15日付与→5日使用→残日数10日→繰り越し
(2年目)20日付与+繰り越し10日=30日スタート
5日使用→残日数25日→繰り越し
(3年目)15日付与+繰り越し25日=40日スタート
前年の残日数によって、40日を限度に毎年有給は付与され続けます。
ぼくの職場では、20日は何かあったときのために残すという暗黙のルールがありました。ですから、20日は残すけど、20日は取れる人は取ろうみたいな文化でした。
有給休暇の付与日はいつ?
有給休暇の付与日は1月1日です。
ぼくが働いていた市では、年度は4月1日から3月31日までで一区切りでしたが、有給(年休)は12月31日で締めて1月1日に新たに付与される仕組みでした。
非常にややこしい。。。
・毎年1月1日に20日付与される
・有給は40日保持できるが、実際に使えるのは20日
有給休暇の申請は何日前から?申請方法は
有給の申請は、PCから所属長(課長クラス)宛に行います。ぼくの場合は、GW(グループウェア)のカレンダーに「私用(年休)」と書いて、あらかじめアピールしておき、申請は1日前に行っていました。申請にはルール上、理由が必要ですが常に「自己都合による」でOKでした。「自己都合」であれば、誰も詮索してきません。
申請したら、課長に
「すいません。明日有給いただきます。申請しておきました。」
くらいで大丈夫です。GWはみんな見ています。さすがに鬼じゃないですからそこに予定を入れようとはしてきません。ただし、仕事の調整は必須です。
・共有しているスケジュール表に予定を書いてアピールしておくことが大切!
有給休暇は時間で取れる
この有給休暇の神がかり的なところは、時間単位で取れるという点です。半日もOK。1時間、2時間、3時間でも取れるのです。
たとえば
①朝、病院へ寄ってから仕事します。→3時間休暇
②大きな仕事終わってホッとした。15時から帰ろう。→2時間休暇
③昼、荷物の受け取りがあるんだった。→1時間休暇
①は急遽具合が悪くなっての例です。③のような昼休み絡めて13:00から14:00まで休むこともできます。②は、その日の思いつきですが、悪くない休み方です。
これができるのが公務員の有給。というか、どの企業でも時間単位の休暇を取り入れるべきだと思っていましたが、どうなんでしょうか。
休むときは、社会人として課の人やクライアントには迷惑かけないこと、これはマストです。
有給休暇は使い切る!取り方・コツ
有給は40日あるけど、20日は使えるということでしたね。
ぼくは限りなく毎年20日に近い日数を取りました。
なぜなら休みを取ったほうが有意義だから。そして権利ですから。
仕事は幸運なことにワンマンでできる仕事が多かったので、自分でほぼ調整できました。
まあどこ行っても取りますけどね。
周りは10日も取らない人が多かったです。
20日取り切るスケジュールです。ご参考に。
1〜3月(有給残り20日)
・まず年始に1日は有給使いましょう。どうせ暇だし。
・毎月2日の消化を目標に。3月は忙しくなるので早めに取得を。
4〜6月(有給残り14日)
・年度頭で忙しいので4月は様子見。
・5月、6月は毎月2日取るのが目標です。
・GWに絡めて大型連休作りましょう。
7〜9月(有給残り10日)
・夏季休暇が発生。夏休を使うため、この期間に有給は使いません。
・夏休も9月のシルバーウィークに絡めて大型連休を作りましょう。
10〜12月(有給残り10日)
・攻めましょう。毎月2日取得。時間単位で使っていくのも良いです。
・残ってもお金には換金できません。
・12月になんとしても使い切ってください。毎週休みましょう。
旅行にいくときは、大型連休を外して休んでいました。平日のほうがいろいろお得なので。公務員のメリットってむしろこの有給の自由度くらいですから、本当にプライベートを充実させていってほしいです。
実際の年間休日
一年が365日、土日祝が120日とします。
「365」ー「120」=245日
年末年始休暇は、12月29日から1月3日の6日間です。
「245」ー「6」=239日
夏季休暇が、5日としましょう。
「239」ー「5」=234日
年次休暇、20日頑張って休みます。
「234」ー「20」=214日
まとめると、
・年間勤務日数 214日
・年間休暇日数 151日
震えますね。月で割ると17、18日勤務になります。
これだけ休めるなら、仕事が多少キツくても良いと思えてくるでしょう。
地方公務員の休日出勤について
有給も含めて年間休みが多い公務員ですが、休日出勤もありますので頭に入れておきましょう。
こんなにある休日出勤の例
実は地方公務員(市役所勤務)には休日出勤が結構あります。
・日直業務
・ボランティア(草刈り、ゴミ拾いなど)
・祭り(夏祭り、産業祭など)
・市長、市議会、県議会、国政選挙
・地元向けの説明会
・災害訓練
コロナでお祭りイベントはなくなっている傾向が強いですね。駐車場整備なんかは、炎天下の中なかなか大変でした。選挙は手当がつくので代休になるのは準備の時間だけです。
代休は取れる?
休日出勤した分の代休ももちろん取れます。代休は半日か1日です。時間単位ではとれません。代休は有給よりも優先されるため、代休が発生したら即使うことが鉄則です。次の月曜日には休むくらいの気持ちでいきましょう。なぜなら有休に手がつかなくなるからです。
代休がたまっていて、有給使ってない…なんて人がたまにいます。
公務員に魂まで売ってはいけません。周りに同調しないこと。有給はまだしも代休は働いた分なので、躊躇せず休んでください。
