公務員を辞めるために必要なこと3選

お金を貯める
まずはこれ。しっかり貯金してください。転職先が良いところであれば大丈夫だと思いますが、もしその会社がブラックかなにかですぐに退職するケースもあります(ぼくがそうです)。そんなとき、貯金があればじっくり次の行動を考えることができるからです。
特にフリーランスに転身する方は、最初は思うように稼ぐことは難しいと思うので、半年から1年くらいの生活費は持っておかないと人生を詰んでしまいます。
共済貯金に毎年積み立てしてください。ぼくは公務員2年目くらいから毎月5,000円、1年ごとに追加で5,000円ずつあげていき、最後は40,000円を固定で積み立てしていきました。利率が銀行よりはるかにいい(1.44%)ので、共済貯金を利用しない手はないです。ぼくが退職するときには、500万円近くになっていました。本当に心強い資金となっています。

資格などのスキルアップを図る
「公務員を辞めたい…。」と思っているそこのあなた、まさか過ぎゆく日々をただぼんやり過ごしているわけではないですよね?もし本気でその場を去りたいと思っているなら、退職する年を決めて(翌年でもいいけど)、なんらかの資格を取るなどスキルアップを目指しましょう。
資格の勉強をはじめるだけで心持ちが変わりますよ。心の中で(来年はここにはいないぞ)と思えるだけで、仕事の些細なことに捉われなくなるはずです。国家資格であれば、合格したことが人事評価の加点対象にもなると思いました。
繁忙期や常に忙しい部署もありますけど、朝でも昼でも休日でも時間を作って転職するときの装備を整えるのです。
活かせる資格はこちらをご覧ください。

真面目に働く
これはとても大事。どんなに腹が立つ職場でも後腐れないように円満退職を目指すことです。僕も割と理不尽なことには噛みついていくほうですが、円満に進むと退職日に胸張って去っていけるし、職場の皆さんも気持ち良く送り出してくれます。(退職祝いじゃないけど、所属の課からいただけるしね)
ほかに結構大事なのは健康に努めることです。業務外の病気やケガなどでの休職は、退職金の減額要因になるからです。退職手当はただでさえ自己都合退職にやさしくないので、満額支給を目指しましょう。当然、懲戒処分による休職もマイナスポイントになりますので、お気をつけください。

退職までのスケジュール

上司に告げる
退職する覚悟が決まったら、いや覚悟を決めるために、まずは直属の上司に相談しましょう。その次に課長です。そのあと課長から部長へ伝えられ、最後に総務部まで「あいつ、やめるってよ」と自動的に進んでいきます。
退職の意を告げるタイミングは、人事部署的には早ければ早いほうがいいですが、自分の部署の業務の状況や、資格取得を狙ってやめる人は自分のタイミングがありますから、ほぼ心理戦です(笑)。ぼくと同じく市役所を辞めた仲間には、4月に告げた人(みんな1年間気を遣ってくれる)、辞める1ヶ月前に告げた人(周りの人急に慌てる)がいました。
ぼくの場合は、日本語教育能力検定試験の合否結果がわかったのが12月末だったので、仕事納めの12月28日に課長に伝えました。3ヶ月あれば人事異動も再考できるだろうし、引き継ぎ時間も作れるし、タイミング的には悪くなかったと思います。
退職願を提出する
直属の上司には相談レベルで済ませ、課長と話す際に「退職願」を提出します。白い封筒と白い用紙が必要です。文面は以下のとおり。
”このたび、一身上の都合により、令和◯年◯月◯日をもって退職致したく、ここにお願い申し上げます”
ぼくは退職願を提出する当日何の準備もしていなかったので、昼休みに100均で白い封筒を買って、コンビニで白い用紙を空コピーで手に入れ、車の後部座席で、時間が迫るなか震える手で書きました。
有給休暇をしっかり取る
退職願を提出してから1ヶ月後くらいに人事部署からさまざまな書類の提出を求められます。すべて退職する必要な手続きですので、滞りなく提出していきましょう。
そして、退職する3月末までのあいだに有給休暇を取得することを強く勧めます。有給休暇は職員の権利であり給与の一部です。ぼくは先手をうって退職願を提出する際に、「有給全部使います」宣言したんですが、課長に全くいい顔されませんでした。というのも、係には上司と自分の2人しかいないし、上司が素晴らしいほど仕事ができなかったんで、非常にわかります。ですが、自分の人生のほうが大事。意志をはっきり伝えましょう。
結局休暇日数10日くらい残しましたが、3月はほぼ休みました。迷惑かけないように調整すれば休ませてくれます。いや気持ち良く休んでいいように、そこは課長が仕切ってくれるべきだと思うんですけどね。
最後に

安定か?夢か?
公務員を辞めることは、とても覚悟のいることです。不安定なこの時代においても、8,000円単位で毎年上がる月給、有給休暇MAX40日、住宅ローンの審査が通りやすいなど、給与や福利厚生、肩書きで公務員ほど恵まれている職業はないと思います。
辞めるということはこの”安定”を捨てることです。
想像できますか?一度は想像してみてください。
30代で公務員から転職、転身することは難しいですが、可能です。人生にチャレンジは大事だと思います。しかし、夢ややりたいことがあっても、あなたが家庭を持っているなら留まることも選択肢の一つでしょう。
もし本当に退職するのであれば、働きながらお金を貯めつつ、進みたい分野についてスキルを身につけ、計画を立てることが重要になってきます。そして来るべきときに狙いを定め、飛び立ってください。ただし、それからは絶対に後ろを振り返らないことです。
公務員を辞めて得られるもの
公務員を辞めてから得られるものもあります。
公務員という肩書きは、家を借りるときや、クレジットカード作るときなど、”信用”の部分で非常に強いカードではありましたが、別の視点でみると縛りのある、なんとも嫌なものでした。”公務員だから”というプレッシャーが常にあるのです。
辞めたことでこの十字架が外れ、心が解放されて本当に自由になった感じがしました。
これが一番大きなメリットかもしれませんね。
・公務員を辞めるには、それ相応の覚悟が必要
・安定も大切
・今一度自分の置かれている環境を整理する
・飛び立つときは、計画的に執行する
