「共済組合」とは?
「共済組合」とは、地方公務員のために設けられている社会保険制度のことです。「共済」という言葉は「共に助けあう」という意味ですので、「相互救済」によって職員やその家族の暮らしの安定や福祉の向上を目指すものです。
地方職員は100%加入?
「共済組合」は地方公務員の職員となったその日から法律によって組合員となります。ですので、市役所勤務の方も当然組合員です。基本的に、退職するその日に資格は失われ、組合員でなくなります(2年間延長することもできる)。
最近は、常勤的非常勤職員「会計年度任用職員」でも以下の条件を満たせば資格を取得できるみたいですね。
1.任用が事実上継続していると認められる場合において、
2.月18日以上勤務が12ヶ月を超えるとされ、
3.12ヶ月を超えても同様に必ず勤務すること
要は、常勤職員と同じように1年働けば、翌年から組合員になれるということですね。
※ちなみに「共済組合」は、市町村独自の「労働組合」とは別物なのでご注意を!

「共済組合」の仕事
「共済組合」の事業は以下の3つです。
短期給付事業 | 組合員とその家族の病気、出産、死亡、災害などに対して給付を行う |
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長期給付事業 | 組合員の退職、障害または死亡に対して年金や一時金を給付を行う |
福祉事業 | 組合員の健康保持のための保健事業、貯金事業、住宅建築の貸付事業、自動車購入資金を立替する物資供給事業 |
「短期給付事業」は何かイベントが発生するともらえるお金のことです。出産、育児、介護や家族の病気で休まざるを得ないときにも手当てとして、それぞれ決まった額がいただけます。病気やケガのときは、給与の3分の2の額を最大1年半に渡りもらえるというやさしい制度です。
数々メニューが用意されているのですが、ぼくは一つも恩恵を受けていません。万が一のときの給付なので、仕方ないですね。
「長期給付事業」は、いわゆる年金です。平成27年1月から厚生年金と一元化されたため、記録管理や給付に関することを行ってくれています。
「福祉事業」は、さまざまですね。「保健事業」としては、人間ドッグやインフルの予防接種の助成など健康面でバックアップしてくれます。これはありがたい制度でした。家を建てるときの「貸付事業」や自動車購入資金立替の「物資供給事業」もありますが、ぼくはまったく使う機会がなかったです。
共済組合の「貯金事業」は、銀行よりもはるかに利率が良い貯金ですので、絶対に利用してください。胸を張ってオススメします。
「共済貯金」とは?
「共済貯金」とは、組合員が使える財産形成のための積立貯金のことです。
有利な利息!利用しない手はない「共済貯金」
「共済貯金」は、毎月の給与から自動的に決めた額を自動的に積立してくれます。
1,000円単位から積立が可能で、額の変更も年2回できます。ボーナス月には臨時で多く積立てることができたり、急な貯金の取り崩しも1ヶ月前に申請すれば戻ってくるなど、かなり自由度が高くフットワークの軽い貯金制度です。
そして、その貯金は共済が効率的に運用してくれていて、利息がとても良いのです。
いくら積立れば良い?
ぼくは、給与がまだ20万もいかなかった勤務2年目あたりからすでに5,000円を積立に回しました。割と信頼の厚い上司に勧められたからです。それから1年ごとに10,000円、15,000円と少しずつ増やし、退職する年の13年目には貯金額は40,000円になっていました。
どうして積立が続いたかと言うと、「貯金現在高通知書」というもので貯金額が増えていくのを見るのが楽しかったからです(笑)。継続は力なりというか、チリも積もれば山になるというか、そのあたりを実感していきました。
積立貯金は、人それぞれ懐事情が違うので無理ない額で行っていくのが良いと思います。それでも早い時期から5,000円くらいずつでいいので始めることをオススメします。
なぜお得?共済貯金の仕組み
共済貯金はただ銀行に預けておくよりはるかに良いです。
利率が、1.44%です。
都銀でも普通預金の利率は「0.001%」
複利で運用されるので、預ける期間が長いほど利息額も増えていきます。
「共済貯金」運用の結果
ぼくは、コツコツ積立をしていきましたが、もちろん途中ボーナスの時期によっては追加で積立したこともあったし、車を購入するとき、取り崩したこともありました。
そんなぼくの退職時の「共済貯金額」は…言えないですが、利息額は「34,580円」でした。株や投信とは違い、心の負担がないノーリスクなので、この制度は本当にすごいと思います。(一応別で積立NISAはしています、念の為)
まとめ

・地方公務員はみんな「共済組合員」
・相互救済なので、困ったとき助けてくれる
・「共済貯金」は必ず利用すべし!