転職準備

市役所から転職は難しい?辞めて後悔しない転職先おすすめ4選

市役所辞めたいけど、踏み出せない!
公務員てなかなか辞められないよね。一度きりの人生よく考えて行動しよう!

 市役所から転職したいけど「公務員が民間企業で通用するのか不安」という理由で、転職をあきらめたりしていませんか?そういった悩みを抱えながら、結局公務員を辞められない人がほどんとです。ここでは、自信を持って転職に踏み出せるように、公務員だからこそ身につくスキルや強みを紹介していきます。そしてその能力を活かし、どのような業界・職種へ転職をするべきなのか知っていきましょう。「公務員はつぶしが効かない」は古来からの刷り込みです。元公務員であるぼくが、あなたの転職したい気持ちを後押しします。



市役所を辞めたい理由

市役所を辞めたいと思う代表的な理由を4つ紹介します。

その1:仕事がつまらないから

1つ目は、仕事がつまらないからです。公務員の仕事は基本的にやりがいがありません。上からの指示で言われたことをこなす、それが仕事です。私はイベントで課長が話す挨拶文や議会で使う答弁書を作成しているとき、何のために働いているのだろうとよく虚しくなりました。市役所には無駄な仕事、とりわけ自分のためにならない仕事が多いのです。

たとえハードな業務をやり遂げたとしても、キャリアになるわけでもないので達成感は得られず、益々つまらないと感じてしまいます。

同じような毎日がつまらない!

その2:仕事がきついから

2つ目は、仕事がきついからです。近年、市役所の仕事は増え続けています。仕事は増えるけど職員は増えないので、1人が受け持つ業務の割合も年々増加の傾向です。

また公務員は、住民の要望には常に耳を傾け、容赦ないクレームの嵐にも耐えなければなりません。ひどいときには、クレームだけで数時間に渡り怒鳴られる場合もあり、大変ストレスがたまりやすい環境でした。実際に精神的に病み、休職される職員も多かったです。休職されると、残された職員の仕事は増え、さらに仕事がきつくなるという負のスパイラルに陥ります。

その3:職場が肌に合わないから

3つ目は、職場が保守的なところです。基本的に市役所の職場では「新しいことはやるな、冒険はするな」のスタンスです。ですから、新しい企画やイベントを提案したとしてもなかなか通りません。特に古いタイプの管理職は、目立ちたくないために現状維持を貫きます。さらに前例踏襲を好む人が多いので、何かにつけて過去の実績や、他市町村の事例を必ず必要とし、前例が見つからなければ、仕事が前に進むことはありませんでした。

自分がやりたいと思うような仕事はできない、風通しの悪い職場が市役所なのです。

その4:給与が安いから

4つ目は、給与が安いところです。公務員は安定していると言われますが、本当にそうでしょうか。確かに職場が倒産することはないですし、よっぽどの犯罪行為などをしなければ首にはならないでしょう。給与もボーナスも定期的にもらえます。つまり言い換えれば、低い給与で安定しているだけなのです。特に市役所入りたての頃は、アルバイトよりも給与は安く、私自身かなり辛い思いをしました。

年を重ねるごとに徐々に給与は上がってきますが、それに伴い責任が重くのしかかってきますので、見合った給与にはなりません。中堅以上の方でも家庭を持っている人は、事実として残業代をあてにして働いている人が多かったです。

災害時に呼び出されることもつらいですね!



【疲れた】後悔する?公務員を辞めてはいけない理由【つまらない】公務員という仕事に疲れた人、苦悩を抱えている人向けに書いた記事です。ここでは、公務員から実際に転職した筆者が、体験をもとに、公務員がつまらない理由や辞めてはいけない理由、公務員の落とし穴について書いています。今辞めるのはもったいないかもしれません。...

市役所で働くことで身につくスキル

公務員は民間企業と違って「利益を追求する」という視点がない代わりに、「住民の満足度を高める」という点に重きを置いて働きます。そのため、窓口では常に相手の立場になって考え、傾聴し、丁寧な説明をしなければなりません。どの部署でも共通して「コミュニケーション能力」が必然的に身につきます。

また市役所では、関係部署との調整事項が多いです。特に【土木・建設部署】では、安全第一に努めながら工期を守らなければならないため、建設業者や現場とのやりとりは欠かせません。打ち合わせでも現実的な落としどころを探ったり、交渉したりするので「調整能力」が磨かれるでしょう。

さらに公務員は日々、文書や会議資料を延々と作成しています。【税務部署】であれば、法律や規則に基づいた知識を基に業務を行うため、処理速度のみならず正確性も問われますので、質の高い「事務処理能力」が得られるでしょう。



市役所からの転職先おすすめ(転職理由例文も)

その1:建設業界

市役所からの転職先のおすすめの一つは【建設業界】です。職種は「施工管理」が挙げられます。「施工管理」の仕事内容は、工事の工程管理や出来形管理、安全管理など。公務員として培った「調整能力」が活かせるからです。

土木や建設部門で働いていた方であれば、建設会社や現場との段取り力も大いに役立ちます。専門用語や設計書に慣れていたり、出来形管理の仕方など現場を知っている点なども、民間の建設会社で重宝されるスキルでしょう。建設業界は人手も不足しているので、ニーズがあります。「施工管理技士」の資格取得を取得し、より建設のプロフェッショナルを目指すことも可能です。

転職理由例文

建設部署で3年、道路の整備工事を主とし、これまでに20本ほど工事を担当しました。設計から現場監理、立ち合い検査までの一通りの経験があります。工事全体の流れを把握し、安全に工事を収める施工管理についての重要性を現場で知りました。これまで培ってきた施工全体をマネジメントする調整能力と現場の経験を活かして施工管理という分野で働きたいと考えております。

その2:経理職

次におすすめする転職先は【経理職】です。公務員で培った「事務処理能力」が活かせるからです。経理の仕事は、会社のお金の動きを数値化すること。経営判断に関わる数字をデータ作成するわけですから、経理は非常に重要な役割と言えます。また常にスピードや正確性が求められ、高い事務処理能力が必要な職業です。

公務員は正しい数字を掴んで資料作成することを得意としているので、経理職に向いているでしょう。行政職必須のワードやエクセルの知識も役に立ちます。今後簿記などの資格を取得し、専門性を高めていくと良くこともできるのでオススメです。

転職理由例文

私は市役所に10年勤務しております。これまで課内業務の経理担当として5年の経験があります。予算管理をしながら、内部監査報告や決算資料の作成などにも携わってまいりました。そのやりがいや経験から、専門性の高い経理職を目指したく応募いたします。正確性を重視しわかりやすい資料の提供をすることが得意です。

その3:IT業界

【IT業界】も転職先おすすめの一つです。IT業界は、今後も伸び続ける業種であり、比較的転職しやすい業界だからです。Webデザイナーやプログラマー、システムエンジニアなど職種も幅広く、一度専門的な技術を身につけてしまえば、さらに活躍できる分野が広がります。

相手先とのやりとりが必要な仕事なので「コミュニケーション能力」が役に立ちますし、興味さえあれば今から勉強してIT知識を身につけることは可能です。「情報政策部署」で働いていた方は、市役所のサーバー設定やPC管理など、これまでの経験や知識を思う存分活かすことができるでしょう。

転職理由例文

私は情報政策部署で2年間働いていました。市役所全体のサーバーを設定したり、全職員のPC300台ほどの設置、トラブルの対応などを知識を補いながら業務を進めてまいりました。そのような経験の中、身につけたITに関する知識やスキルをより活かし、専門的な分野で働きたいと思い応募いたしました。

その4:不動産業界

最後に転職先としておすすめするのは【不動産業界】です。不動産業界でも仲介業は接客・営業が多いものの未経験でチャレンジできるからです。売上に影響する営業や管理の仕事では、大家さんや顧客とのやりとりは欠かせません。正しく市役所勤務で身についた「コミュニケーション能力」を活かせる職種なのです。

「都市計画部署」で働いた方であれば、法律や不動産用語に詳しいので、即戦力で働けます。さらに「宅地建物取引士」の資格があれば、重要事項の説明など活躍のフィールドが広がり不動産業界で重宝されるでしょう。

転職理由例文

都市計画部署で8年間働き、都市計画法に関する用途地域や地区計画の照会、区画整理業務に携わってきました。このような経験の中で、住まいを紹介し、町に住んでもらうことはまちづくりを身近に感じる魅力的な仕事だと思いました。不動産業界は未経験でありますが、これまでの経験と窓口業務で培ったコミュニケーション能力を最大限に活かし挑戦したく応募いたします。

市役所から上手に転職するまでのコツ3選

最後に、転職を成功させるためのコツを3つ紹介します。

その1:公務員として経験してきた業務の棚卸しをする

まずは、入庁当時から今までに担当した業務を時系列に書き出して、細かく棚卸しをしましょう。市役所と言えど、長く勤めれば勤めるほど多くの経験を積むことになります。複数の異なる分野の部署へ渡った人もいるでしょう。一貫性がなくてもかまいません。公務員として働いた数々の経験が転職活動に活かせます

自分が力をいれてきた業務や、なかなか経験できない業務、大きなプロジェクトへの参加などは自己アピールの武器の一つです。

その2:身につけたスキルを言語化する

棚卸しした業務をそれぞれ「どのような目的があって、どんな行動をした結果、どのような成果が生まれたか」を言語化します。特に行動の部分で、自分が意識して臨んだ点を挙げていくと良いです。例えば「作業効率化のために事務のマニュアルを作成し、課内で共有し改善された」などがいいでしょう。自発的に努力した取り組みはスキルに繋がりやすいです。

言語化には多少時間がかかるかもしれません。しかし、転職するにあたり履歴書や面接でも重要なポイントとなるので、これを機にはっきりと文章化することが重要です。

その3:転職したい職種にスキルを結びつける

最後に、言語化したスキルが民間企業のどの業界・職種で活かしていけるか結びつけていきましょう。あくまで可能性の域を広げるための作業なので、最初は少しくらい強引に適合させても大丈夫です。徐々に絞り込んでいってください。視野を広げることで、転職したい業界・職種以外の分野にもチャレンジしたくなったり、新たな発見があるかもしれませんね。

公務員として市役所で働いて経験してきたことは、あなたが確実に身につけたスキルです。自信を持って転職へ踏み出してください。

その4:転職サイトで求人を探す

実践編です。サイトを利用してどんな求人があるか調べておきましょう。おすすめの転職サイトは”doda”(デューダ)です。求人量も多く、大手企業や中堅企業の取り扱いもたくさんあります。登録は無料ですので、まずは自分にマッチした求人を探すことからはじめてみるのが良いでしょう。

doda



ABOUT ME
ユウジキクチ
日本語教師として働くかたわら、Webライターとしても活動中のフリーランサー1年目。元地方公務員。『30代からの転職、転身を考えている人の背中をちょっとだけ押してあげるサイト』を目指している。弾き語りが趣味。