公務員システム

【疲れた】後悔する?公務員を辞めてはいけない理由【つまらない】

公務員の仕事はつまらない、今すぐにでも辞めたい。
公務員には様々な苦悩があるのはわかります。でも少し待って。一緒に考えましょう。

一般的に公務員は親に喜ばれる職業の一つです。ぼくは、フリーターを4年やってから地方公務員として市役所に務めることになったのですが、親戚のおじさんに会うたびに褒められました。それほど公務員は高いステータスになるのです(世間的には、です)。

それから13年経ち、ぼくは公務員を辞めました。辞めたからこそわかる公務員を辞めてはいけない理由をここでは紹介します。



公務員がつまらない理由

とにかく疲れる。村社会

これから公務員になりたい人もいるでしょう。しかし、ここでは包み隠さず話します。ぼくは市役所勤務でしたが、市役所とは一言で言うと「村社会」です。

「村社会」とは、

閉鎖的で因習にとらわれた社会を村にたとえて言った語。

出典:ハイブリッド新辞林「村社会」

そうまさに、閉鎖的で新しいものを受け付けない村のような職場でした。語弊がないように言うと、いい人はたくさんいます。むしろいい人、自分と波長が合う人を探すことが楽しかったです(笑)。

しかし、仕事となると「村社会レベル」に堕ちます。前例踏襲しかしません。新しい業務は余計なこと、目立つことはするな、波風を立てずに過ごすのが良いとされる環境なのです。

ぼくは都市計画課にいたとき、イベントの企画など行っていました。イベントで販促品などを配るので、デザインを考えたりするのですが、まあ上の方の審査が厳しい。信じられないですが、デザインですら「変えないほうがいい」や「ほかの事例は?」が上の方の口から出てきます。

そこでぼくは複数案を揃え、女性職員や他部署の意見を聞き、それをアンケート結果として提示し説明することで、なんとか一つの案が採用されました。根回し大事です。

やる気があっても、排他的な村社会では認められない。このような職場では、職員も挑戦しないし、あきらめて疲弊していくだけです。考えれば考えるほど、とにかく疲れてしまいます

できて当たり前、達成感がない。

公務員の仕事は”できて当たり前”と思われています。外部からそう言われるのは世間様のイメージからしてなんとなく納得せざるを得ないですが、内部で”できて当たり前”と思われているので、褒められることがあまりなく達成感が非常に得にくいです。

事務仕事で、ルーティン業務だと特にそうかもしれませんね。まあ褒められたくて仕事をするわけではないですが、仕事のモチベーション維持のためには飴くらい欲しいものです。

働かない人の勝ち?年功序列の世界

公務員は、わかりやすいほどに年齢が上の人ほど強い年功序列の世界です。給与も中途採用の場合少し変わってきますが、基本的には年齢で決まっています。人事評価など導入されてきましたが、評価は平均化される傾向があるので、加点されても微々たるものなのです。どうあがいても変わりません。そのため、1課に1人くらいはいる仕事ができない、仕事をしていない上司の給与を知ったとき、絶望的になります。

大人しくせず、時には噛み付くことも必要!



公務員を辞めてはいけない理由

コロナ禍でも抜群の安定性

震災のときは公務員の給与下がりましたけど、コロナ禍では給与下がりませんね。むしろ公務員の給与は、自治体の例規により定められており、毎年8,000円ほど上がっていきます。毎年昇給です。幻想じゃありません。確実です。

入りたての頃はそれこそ月給17万円程度でしたが、辞めるときは28万円まで上がりました。それに加えてボーナスも確実に毎年2回もらえます。今考えると何のボーナス!?、と思ってしまいますが、コロナ禍でもこの安定性は羨ましいですよね。

副業も!?時間の使い方

公務員の有給休暇はMAX40日あります。驚きでしょう。まあ、そんなに一年に取る人はいないですが。というのも、暗黙のルールとして、20日はなにかあったときのために残して、20日を一年のうちに使うみたいなものがあるのです。ぼくはもちろん与えられた休暇は使い切るタイプなので、とりやすい部署であろうとなかろうと、毎年ほぼ20日を取得しました。

この有給を使わない手はないです。資格取得の時間などの自己投資にはもちろん、通院や趣味の時間にも使えますから、本当にありがたかったです。やることがないから有給を取らない職員の人が多かったのが不思議でなりません。副業が解禁されたら、まず真っ先に有給取得計画を立てていきましょう。無敵です。

ちなみに夏季休暇が有給のほかに5〜6日あります。

20日+6日休暇を取得したら、1ヶ月仕事行かないと同じ!

公務員の落とし穴

災害時に招集される

公務員は、土木部や生活安全の部署の職員は、地震や豪雨、台風などの災害時に招集されます。とても大切な仕事の一つです。休みの日に集められることもあるし、仕事中災害が発生すれば、ほぼ確実に帰れません。そのため、家族が大事な人にとっては大きなリスクとなります。

東日本大震災のときは、職員総動員で対応していたのですが、当時の市役所は、稀な災害に不慣れなところがかなりありました。初期対応が終わったあと、何の司令もないままただただ時間を無駄に過ごし、睡眠も取れないし、実家にも帰れなかったです。これは個人の問題ですが、ぼくみたいに優先順位が家族>地域の人は、耐えられないかと思います。

ハマったら終わり、最悪のシナリオ

市役所では、うつ病になる人が本当に多いです。ただでさえ公務員の看板は重いです。住民のクレームや相談はハードルが高いし、業者も恐い人はいます。プレッシャーを感じる人は日々ストレスでしょう。仕事は増えていくばかり。仕事量を増やすことはあっても、減らすことはしません。人員も臨時職員で固め、正規の職員は辞めた人数を補填するだけで増えません。つまり一人当たりの仕事の割合が増え続けます

そしてなにより若くて責任感がある人に仕事が寄ってきます。役職など関係ありません。ぼくは主事という一番下の役職でありながら、3か年の計画を立てたり予算案を作成したり、財政部署との協議の場に参加させられました。本当は係長職の仕事なのですが、”そういうところ”だったのでこなすしかなかったのです。

3月の人事異動は公務員にとっては必須(名物)です。要はクラス替えですが、必ず動けるわけではありません。長くて10年近く同じ部署にいることもあるし、1年で移動する場合もあります。これがまたロシアンルーレット的な要素を含んでおり、行く先の業務やその部署で一緒に働く人物によって地獄は誰にでもありえるのです。

そんな絶望的な環境の職場に異動して、仕事を押し付けられて、何も言えなくて、異動の希望も数年通らず、抜け出せなくなって、最後に職場を去っていく職員を何人か見てきました。これが最悪のシナリオです。どんな人でも強い精神力を持っていないとやられるでしょう。

公務員というレッテル

「公務員」という肩書きは、一見とても優秀です。買い物先で職業欄に「公務員」と書くと、相手の出方が変わったり(諸説あり)、親戚や世間様からもウケがいいステータスです。

しかしぼくは「公務員」という肩書きが嫌でした。圧倒的に公務員以外の人が周りには多く、みんなと一緒の土俵にいたかったし、一部から「公務員」だから給料がいいと言われるのがあまり好きじゃなかったです。私生活においても「公務員」という看板はついてまわります

これは考え方次第ですが、あなたには一生「公務員」という十字架を背負っていく覚悟はありますか?

まとめ

・公務員は、安定していることに間違いはない
・若いうちは年功序列に抗えない
・”一生”をキーワードとして考えるべき
・日本の社会全体が変わるべき



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ユウジキクチ
日本語教師として働くかたわら、Webライターとしても活動中のフリーランサー1年目。元地方公務員。『30代からの転職、転身を考えている人の背中をちょっとだけ押してあげるサイト』を目指している。弾き語りが趣味。